『 最近の記事 』
お客様が、ご依頼の経緯や施工の感想をお書きくださいましたので、ご紹介いたします。
【京都市伏見区H様より】
まだ具体的なリフォームの計画もなかった頃、偶然に吟優舎さんのホームページに出会い、施工例の写真を見てひと目で住みたい!!と思いました。
わが家は築100年近い京町家の長屋の連棟で、夫の両親と私たち家族が隣同士の1軒ずつに住んでおりました。子どもたちが独立し両親と愛猫を見送ったあと、老朽化した家をどうするか考えていたところ、息子家族が隣同士で住みたいと言ってくれたので、一気に話が進み、私たち夫婦は両親が住んでいた方をリフォームすることになりました。
そこで真っ先に頭に浮かんだのは吟優舎さんの施工例の写真の数々です。大正浪漫の雰囲気漂う和モダンな家に住みたいと思う気持ちが膨れ上がり、ドキドキしながらホームページに載っている番号に電話をかけました。
松山社長に見積りの依頼を受けていただき、待ちに待ったその日がやって来ました。緊張しながらご挨拶をさせていただいた後、さっそく家の中を見ていただきました。社長様が瞬時に提案してくださる内容が、まるでこちらの希望を予め知っておられたかのようで驚きました。
後日、施工費用など簡潔明瞭に説明していただき正式に契約させていただきました。それからの打ち合わせは社長様の素晴らしいセンスとスタッフの皆様の温かいお気遣いで、毎回楽しい時間を過ごさせていただきました。
随所に思いやりと工夫を感じる設計とひと味もふた味も違う建具や照明で、期待は益々高まりました。工事が始まってからは、元の家の一部も残しながら美しく生まれ変わっていく過程を見ることができ感動しました。工事関係者の皆様には、夢を形にしていただき感謝の気持ちでいっぱいです。
さて、新居に暮らし始めて2ヶ月近くになりました。夏休みほぼ毎日うちで預かっていた小学生の孫たちは、輝くような緑の庭とその庭が見えるお風呂が大好きです。格子窓から見える電車もお気に入りです。
アンティークな照明に唐紙の襖、キッチンや土間のタイル、玄関の蔵戸(注目の的です)。使い勝手が良いのは勿論、大好きなものに囲まれた暮らしがこれほど心を満たしてくれるとは!!日々実感しております。
吟優舎の社長様、スタッフの皆様、工事関係者の皆様。1年以上に渡りお世話になりました。心よりお礼を申し上げますとともに、益々のご発展をお祈りいたしております。
H様からのお声をご紹介しました。
大切なお家のリノベーションを任せてくださり、さらにはこのようなメッセージをくださいますこと、大変嬉しく、また大きな励みになります。
ご近所の皆様のお声やお孫様の可愛らしい様子もお聞かせくださり、心が温まる思いです。深くお礼を申し上げます。
お客様に感動していただくことを目標に、今後も社員全員で日々の仕事を大切にしてまいります。 誠にありがとうございます。
blogged by 松山一磨 & 黒川京子
2024年11月13日 4:12 PM |
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名水で知られる京都伏見の「御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)」から徒歩数分。築100年ほどになる連棟の古民家リノベーション。いよいよ完結編をお届けします。
前回までのお話はこちら→
vol.1
vol.2
vol.3
vol.4
vol.5
vol.6
vol.7
vol.8
昔ながらの町家に、必ず造られてきたものといえば「庭」。
一日中室内が薄暗い京町家にとって、窓は美しい景色を愛でるだけでなく、通風と彩光のためになくてはならないものでした。
庭があることで家の中に新鮮な空気と光を取り込むことができるのです。
吟優舎のリノベーションにおいても、庭は大切な空間。庭を囲むように居間、浴室、洗面室、お手洗いを配置し、風と光を最大限に取り込むプランを基本としています。
こちらのリノベーションでも、施主様がご両親から受け継がれた庭を中心にしたプランをご提案しました。
リノベーション前の廊下とお風呂です。
ゾーニングはそのままに、美しく整え、新しい意匠も盛り込みました。
廊下の入口は、茶室の入口=火灯口(かとうぐち)をイメージしたアーチ開口に。
お風呂への期待感が高まるようなアプローチを意識しています。
アーチ開口手前のスペースには、アンティークショップでご購入された本棚がすっぽり収まっています。この上にはライトを置きたいということで、コンセント差込口も設置しました。
ブログvol.5でお伝えしたように、施主様には工事前に家具のサイズをあらかじめお知らせいただきます。それに合わせてコンセントの位置や壁の位置を決定しますので、失敗がありません。
廊下の幅はリノベーション前よりも広く取り、格子状の意匠を凝らした天井にはダウンライトを仕込みました。
少し狭さを感じさせていた脱衣所も、すっきりと広くなりました。
システムバスは、施主様がショールームにて選ばれた、タカラスタンダードの「GRANSPA」。掃除しやすい床材が魅力です。
参考:ブログvol.2
そして一番のポイントは、湯船から臨む景色です。
「庭を眺めながら浸かるのが楽しみです」と仰っていた施主様。
新しいお風呂を使われた後には「気持ち良かったです、まるで別世界でした」と喜んでおられました。
お風呂のリノベーションでは、窓からの風景を楽しみにされる施主様も多くいらっしゃいます。
吟優舎では、庭への眺めをよくするために、浴室の窓を出来るだけ浴槽に寄せて低く設置するようにプランニングしています。
庭を囲む塀は、焼き板にし落ち着きのある印象に。
いくぶん鬱蒼としていた庭は、庭師の手により風情が感じられる風景へと生まれ変わりました。
四季によって移ろう自然の景色は、飽きることがありません。
日々の暮らしに潤いをもたらすことでしょう。
最後に、隣家にお住まいの中で行われた工事。施主様には大変なご苦労であったことと思います。終始にこやかにご対応くださり、心より深く御礼申し上げます。
誠に有り難うございました。
blogged by 松山一磨 & 黒川京子
2024年11月6日 5:13 PM |
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京都伏見の「御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)」近くの古民家リノベーション。今回は完成編②をお届けします。
前回までのお話はこちら→
vol.1
vol.2
vol.3
vol.4
vol.5
vol.6
vol.7
こちらは、新しくなったキッチンです。
施主様がタカラスタンダードルームにて選ばれたホーローキッチンが設置されました。
(その様子はvol.2でご紹介しています)
ホーローキッチンと壁のタイルは明るい色で統一されているので、すっきりと清潔感があります。
あえて高いところに設えた、キッチン上部の窓。昼間はここから自然光が入り、明るく手元を照らします。
大変読書家でいらっしゃる施主様ご夫妻。以前からお持ちの本棚、そして新たにご購入された本棚は、あらかじめ決めていた位置に設置されました。
両サイドに窓がなく奥行きが深い連棟の町家。
奥庭に面した開口をなるべく広く取ることで、開放感が感じられる室内になりました。
手前の部屋と奥の部屋は3連の引き込み戸で仕切ることができ、戸をしまえば最大限に光を取り入れることができます。
施主様は、庭の草花がお好きです。
そこで庭の緑を風景の一部として借りるいわば「借景」を意識。
庭に面した窓を大きめに、そして廊下も広めに設定しました。
施主様によると、小学生のお孫さんは輝くような緑のお庭が大変お気に入りだそう。
廊下に座ってずっとお庭を眺めておられるのだとか。
『おばあちゃん、こんな綺麗な庭は見たことがない』とまるで大人みたいな言い方をすると、笑いながら楽しくお話ししてくださいました。
施主様の喜ばれるお声を聞くと、私どもも大変嬉しい気持ちになります。
blogged by 黒川京子
2024年10月29日 3:17 PM |
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「御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)」は、伏見全町の総氏神であり、環境省「名水百選」に選ばれた「御香水(ごこうすい)」が湧くことでも有名です。
こちらにほど近い古民家リノベーション、完成編①をお届けします。
前回までのお話はこちら→
vol.1
vol.2
vol.3
vol.4
vol.5
vol.6
施主様の家は、築100年ほどになる連棟の京町家。
30年ほど前に改装され、町家らしい面影はなくなっていました。
羽柴、福島、小早川など大名ゆかりの地名が残るこの地域には、かつて坪庭付きの立派な町家が多く残っていたとか。
年月を経るうちに周りの家は次々と現代風の家に変化。そんな中でも施主様は「自分の住まいを直すなら、町家風に」と考えていたそうです。
ご依頼を受けた吟優舎がご提案したのは「蔵戸をイメージした町家リノベーション」。
玄関扉にアンティークの蔵戸を使用し、ファサード(正面外観)には町家らしい格子を設るプランです。
ご契約後、実際に使用するアンティーク蔵戸を施主様にご確認いただきました。
使い込まれた味わいが感じられる、かなり広めの蔵戸です。
金具部分などディティールにも趣がある蔵戸。全体の傷みを補修し、磨き上げてから設置します。
蔵戸というと重く古めかしいイメージがあるのではないでしょうか。
吊り引き戸にすることで、動きは大変なめらかで軽やか、スムーズです。
戸を開ければ、墨モルタルにモザイクタイルを埋め込んだ土間が現れます。
アンティークペンダントライトの光が優しく照らす、大正モダンが薫るエントランスです。
改修前とは大きく変化したファサード。威風堂々とした蔵戸です。
「ご近所の方が前を通るたび『すごい!何が起こったの!?』と覗いて行かれるんですよ」と笑顔の施主様。
カメラマンによる撮影時にも、ご近所の方の「すごいわねー!」という驚きの声が。
思いがけず、嬉しい評判を耳にすることができました。
blogged by 黒川京子
2024年10月17日 6:07 PM |
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織物の町として知られる西陣。
この地に佇む、築100年を超える京町家のリノベーションが進んでいます。
前回までのお話はこちら→
vol.1
vol.2
vol.3
「観光・食事・鑑賞」が楽しめるプライベート空間『あそんでいきなはれKYOTO』としてリニューアルするための壮大な計画です。
施主様は「計画のイメージをぼんやりと思い浮かべたのは20年ほど前。しっかりと考え始めたのは10年ほど前です」と仰います。
「私は生まれも育ちも西陣です。どんどん京都らしい街並みがなくなっていくのを見て、本当に残念やなぁと。京都にしかない街並みや文化をずっと残したいな、もっと日本や海外の方に知ってもらいたいなっていうのが、もともとの始まりなんです」
そう仰る施主様が目指したのは、町家という空間で様々な体験ができる場所。
出張シェフが腕をふるう料理を味わったり、女将と一緒におしゃべりや料理を楽しんだり、舞妓さんとお座敷遊びをしたり。
一般の人には敷居が高く感じられるような体験を、ひとつの場所で楽しむことができます。
「商業施設のような町家ではなく、実際に住んでいる町家に来てもらおうというのが大きなポイントです。気持ちは『お家に遊びにおいでよ』なんですよ。それで名前も『あそんでいきなはれKYOTO』としました」
女将である施主様がイメージしたのは、おもてなしの場を新しいダイニングキッチンとお座敷に据えること。これが吟優舎のプランニングの要となりました。
玄関と通り庭横の部屋をダイニングキッチンとして再構成。
壁にタイルを貼ってシステムキッチンを施工し、部屋の中心には立派なアイランドキッチンも入りました。
舞妓さんとのお座敷遊びができるお座敷は、建具を新設したり窓まわりを磨き上げたり、美しく整えます。
「何でも新しい物は刺激的なのですが、やはり古い物は永年に使いましたら愛着がありますので大切にしてゆきたいと切に思いますね。ましてや永年住むお家となると尚更です。町家のリノベーションは本当に難しいと思います。一つ間違えると前のままの方が良かったなとなるのではないでしょうか。その思いを更に上回るには、納得がいく施工つまり、職人さんの匠の技かなと感じております」
施主様の思いとお言葉を大切に、工事を進めていきます。
blogged by 黒川京子
2024年10月2日 5:53 PM |
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