【※写真をクリックすると、大きく見やすくなります】
(before)工事前
伏見稲荷にほど近い町家での 続報3回目【完成編】です。
(※以前のブログはコチラ→ VOL.1・ VOL.2)
工事前の様子(最初の写真)からの外観の変化をどうぞ。
(after)家外観01
(after)家外観02
門・玄関は、お揃いの瓦屋根と漆喰(しっくい)の白壁を再生。
(after)門周辺。ヒビや割れ欠けを補修。アルミ戸は木製の格子戸に変更。
(after)玄関外観。物置だった建築当初の旧玄関口を復活。木製格子戸と土間石飾りにて演出しました。
広い玄関内部は、アートに造詣の深いお施主様ご夫婦のギャラリーです。
(after)広い玄関内部
(after)正面壁紙は蛸唐草文様の京唐紙。(見やすいよう、この写真のみ暗く加工済み)
(after)格子天井。ギャラリーは控えめな配色に。
撤去した階段跡は吹き抜けにし、ギャラリーへの採光を確保。
(after)英文字のLの形をした展示スペースの白壁。これから、どんな風に飾られてゆくのでしょうか?!
(after)吹き抜け&飾り梁。二階に新設した木製手すりから見下ろすとこんな具合です。
では、『 Lスタイルの空間 』へ!
一見すると大空間のLDK 、じつは…
下の3つの空間(①~③)が合体した、段差の無いバリアフリーの
英字のLの形(スタイル)からなっているのです。
①…南向きの明るい<リビング空間>
(after)<リビング空間> 隣室の床の間を意識してデザインした白いアーチの小空間。
(after)<リビング空間> 書斎スペース。本物のアンティーク扉の隣に、大工造りのデスクを造作。
(after)<リビング空間>の勾配屋根。旧広縁の屋根を、飾り母屋とクロスで仕上げました。
②…格式の高い<和の座敷空間>
(after)間仕切り建具を閉めた状態。昔ながらの床の間を修復・再生しました。
(after)<和の座敷空間> 京唐紙仕上げの天袋の引戸。
(after)京唐紙仕上げの間仕切り建具。天井まである背が高い3枚引戸で、完全に開放できます。
(after)➁<和の座敷空間>と➀<リビング空間>との、間仕切り建具を開放すれば広々。
③…L字のしめくくり<DK空間>
水回り(風呂場・トイレ等)とガレージに直結しており、
家事の基地?でもあります。
(after)<DK空間>ダイニング。無垢フローリングとモザイクタイルで演出。<和のお座敷空間>との間にも、京唐紙の3枚戸が隠されています。
(after)対面式キッチンには、大容量の補助カウンターも設置。
(after)間仕切り建具を開放した大空間LDK! L字形に合体した<和のお座敷空間>と<リビング空間>と<DK空間>。
そして、<DK空間>のもうひとつの特徴は、
「車と一緒にくつろげるスペース」があること。
(after)ご家族で過ごすテーブルから、ガレージの愛車を眺めてお楽しみいただけます!
(after)ガレージ側の右奥には、棚と流し台スペースを設置。さまざまな用途に使っていただけそうです。
(after)ガレージの格子天井。玄関と同じ格子天井ですが、こちらは木目を活かした仕上げに。
これにて工事完了です!
お施主様ご夫婦には今回、木部の塗装を中心にご活躍いただきました。
邸内の面積が広いこともあり、想像以上に大変な作業です。
本当におつかれさまでした。そして、工事期間中は
さまざまお気遣いいただき、誠にありがとうございました!
スタッフ一同より、心から御礼申し上げます。
・再び、玄関とぬれ縁へ。お邪魔しました!
※こちらの『Lスタイル-LDKの町家』 は、弊社のホームページの
『 ピックアップ施工事例 Before&After 』にて、工事前と完成の様子を
詳しく確認することが可能です。
よろしければ、合わせてご覧ください。
『 ピックアップ施工例 』
(→ コチラ http://www.ginyusya.com/pickup/detail_10.html)
Blogged by 小川 還
( 監修 : 松山 一磨)
2015年1月31日 2:39 PM |
カテゴリー:Lスタイル VOL.3 |
コメント(0)
【写真をクリックすると、大きく見やすくなります】
・吟優舎 北白川事務所 改装編 第八弾!
あけまして おめでとうございます!
2015年(平成27年)、
本年もどうぞ よろしくお願い申し上げます。
(after)事務所と看板
左京区北白川事務所の続報【完成編】をお届け致します。
こちらから以前の状況がご覧いただけます。
→(Vol.1) →(Vol.2) →(Vol.3)
→(Vol.4) →(Vol.5) →(Vol.6)
→(Vol.7)
では、ぐるりとご覧ください。
(after)玄関前アプローチ
中に入り、こちらの京唐紙仕上げの間仕切り建具を開きますと…
(after)京唐紙仕上げ(蛸唐草文様)の建具
(after)事務室 資料コーナー
吟優舎事務室です。
本棚や木製カウンターは、弊社の大工造りで設置しました。
(after)事務室 窓辺。木製の窓も試験的に製造
(after)事務室 作業コーナー
机は一部が可動式で、作業内容に合わせた空間演出が可能です。
(after)キッチンカウンター。下部は本物のアンティーク本棚を使用
キッチンのカウンターは、無垢の天板とアンティーク本棚の
コラボレーションにて造り付けました。
対面にあるシンク下扉も、弊社プランナーがデザインした大工造りです。
(after)大工造りのシンク下扉には、レトロガラスを使用!
(after)シンクもモザイクタイルで、リフォーム済みです!
(after)シンクの横には、昭和アンティークのトイレ扉
(after)既存の浴室の風呂桶を取りはらい、トイレとシャワーブースにリフォーム!
手前がトイレ、ガラスタイルの向こう側にはシャワーブース。
最小限の広さですが、意外にも使い勝手は良いようです。
(after)本物のアンティーク引き戸
さて、アンティーク引き戸から、会議室へ。
来客をお迎えするメインルームでもあるため、
屋根の梁が見える吹き抜け空間を造り、京唐紙の大きなパネルで演出しました。
(after)会議室01 壁側
(after)会議室02 窓側
会議室03 扉側
(after)会議室04 吹き抜けとロフト
(after)会議室05 レトロ照明
会議室の窓のスクリーンを上げると、外は美しい緑の借景。
(after)会議室06 窓からの風景
ようやく完成です!
(after)事務所 完成外観01
(after)事務所 完成外観02
ところで、本日、なんと新たに
「屋外に、薪(まき)の収納棚を造りたい」
という、提案が出てまいりました。
完成しましたら、完成後の【番外編】として、
改めて皆様にご報告したいと考えております。
本年も、スタッフ一同、建築の美と快適さを追求してまいります。
皆様のお役にたてますことを祈りつつ…
ここまでおつきあいいただき、ありがとうございました。
Blogged by 小川 還
( 監修 : 松山 一磨)
2015年1月19日 10:01 PM |
カテゴリー:事務所 Vol.8 |
コメント(0)
【※写真をクリックすると、拡大されます。】
下鴨の古民家、続編 VOL.3【完成編】です。
(※以前のブログはコチラ→ VOL.1・ VOL.2)
ベランダから送り火「妙」が見える家のリフォーム後をご覧頂きます。
中庭に面したリビングに、楠(くす)の無垢材カウンターを造作し、
すべての工事が完了しました。
(after)楠 無垢材カウンター その1
(after)楠 無垢材カウンター その2
(after)楠 無垢材カウンター その3
楠(くす)は、とても木目が美しい木材です。
ナチュラルな風合いに拘(こだわ)り、
植物性のオイルで仕上げました。
(after)玄関内部
(after)玄関フローリング
玄関床には、フランス製の波形加工された松フローリングを採用。
格子天井は朱色。
和紙と京都伝統の唐紙 で、市松(いちまつ)模様に貼り上げました。
(after)玄関 朱の格子天井
天井の唐紙と照明器具の相性はいかがでしょうか?
プランナーが苦労して探し出した逸品です!?
(after)レトロ照明に反射する、唐紙の黄金色
このリノベーションには、3つの大きな造り付け収納を造作しています。
その1つ目は、
玄関土間、正面の土間収納です。
二方向から出入りが可能な回遊式になっています。
(after)玄関土間収納の入口アーチ
棚は、全て可動式になっています。
(after)玄関土間収納の棚
(after)玄関土間収納
和室は既存のスタイルを残し、
お客様のイメージに合わせてデザインを刷新しました。
(after)一階和室
奥に深い広いLDK。
細長い空間が間延びしたり、無駄な空間が発生しないように、
奥様主導で、ゾーンニング(間取り設定)していきました。
(after)リビングスペース
リビング奥の空間は、おそらく過去の増築のなごりだと思われますが、
勾配天井になっています。
天井を垂木(たるき)風にでデザイニングし、
テラスガラス戸上に無垢板の幕板(まくいた)を取付けました。
これは、エアコン取り付け位置にもなります。
(after)リビング中庭側 天井&デザイン垂木
(after)キッチンスペースと縦格子
2つ目の収納は、
階段横の使いづらいスペースを活かしたキッチン収納庫です。
建具はオリジナルデザインの木製3枚引戸。
また、造り付けステンレス天板のキッチンカウンターに設けた「カウンター裏収納」、
そして、階段裏の段差を利用した「レンジ台+収納棚」
(after)3枚引戸の食器棚
(after)階段裏収納・レンジ台カウンター
(after)カウンター前面のモザイクタイルの飾り棚
(after)キッチン のモザイクタイル&レトロ照明
和室との間仕切り建具は、はんなりと。
薄い赤模様の唐紙で仕上げました。
(after)唐紙仕上げの建具
リビング奥のアーチは、中庭奥の離れへと続きます。
鈴蘭(すずらん)型のレトロ照明の下、ちょっぴりワクワク感を胸に進んでいきます!?
(after)夜の離れ廊下 アーチ正面
離れは、2つに分かれていたお部屋を1つの空間にリフォームしました。
書斎部分ともう一方の空間は、2枚の収納引込戸で分離できるようになっています。
常は広く、時には使用目的に合わせて仕切れる構造です。
(after)書斎の本棚&デスク
(after)唐紙建具&ロフト梯子
書斎上部はロフトに。
もう一つの空間は、吹き抜けに。
窓側は、隣家いっぱいに建っていた部分を減築し、
ウッドデッキのテラスを造作しました。
(after)吹きぬけとロフト
柱の並びが、以前の外壁が有った位置。
(after)ウッドデッキのテラス新設
3つ目の収納は、
和室のウォークインクローゼットです。
入口アーチのある一面にアート感覚な洋風の蔓草(つるくさ)模様のクロスを採用。
6帖サイズの内部には、
設置するものに合わせて、計画的に棚やハンガーパイプを設置しています。
(after)二階 和室横ウォークインクローゼット
奥様がお洋服を確認できるように、
正面の収納扉はミラーになっています。
(after)和室横ウォークインクローゼットの入口アーチ
とても大きな工事で、工期も長く、
その間の打合せは、
ほぼ全て奥様お一人で対応してくださいました。
とても大変な大仕事であったと思います。
お忙しい合間を縫って、
常に工事優先でのご対応をして頂けましたことを心からお礼申し上げます。
また、終始暖かいお心で、工事の進捗を見守り、必要な時には、
何をおいてもご協力してくださいましたご主人様に、この場をお借りして、
深くお礼申し上げます。
誠に有り難う御座いました。
そして、お疲れさまでした。
新居での初めてのお正月が、素晴らしいものでありますように。
※こちらの『下鴨の古民家』 は、弊社のホームページの
『 ピックアップ施工事例 Before&After 』にて、工事前と完成の様子を
詳しく確認することが可能です。
よろしければ、合わせてご覧ください。
『 ピックアップ施工例 』
(→ コチラ http://www.ginyusya.com/pickup/detail_11.html)
Blogged by 小川 還
( 監修 : 松山 一磨)
2014年12月11日 12:53 PM |
カテゴリー:下鴨の古民家 VOL.3 |
コメント(0)
【※写真をクリックすると、拡大されます。】
(after)外観
『格子のある京町家』、前回(コチラ)に続く完成編です。
コストを抑えながら、
また、部分的にですが、
施主様のご希望のイメージのリノベーションを完成する。
今回の改装のテーマでした。
さて、完成の姿をご紹介してまいります。
(after)玄関
既存のアルミドアのアルミ枠はそままに、
木製格子扉に取り替えました。
いかがでしょうか?
手前の人!?は、
取り付けた建具を満足げに眺める大工の佐竹です。
では、室内へご案内いたします。
(after)DKより玄関廊下側を見る
ダイニング・キッチンと廊下の開戸を
アンティークの引戸にリノベーションしました。
玄関からも真正面に見える位置にある建具。
この家のシンボルとして、ご提案しました。
そのため枠を太柱仕様にして、インパクトのあるデザインにしています。
(after)キッチンスペース 〜01〜
(after)キッチンスペース 〜02〜
(after)キッチンスペース 〜03〜
システムキッチンへ取り替え、換気扇はオールステンレス製のものを採用。
壁には、レトロ調の陶器モザイクタイルを使いました。
(after)キッチンスペース 〜04〜
洗濯機置き場のアルミ扉は、
木製格子扉を新調しました。
(after)リビングスペース 〜01〜
ダイニング・キッチンと和室の間にあった建具と垂れ壁を撤去し、
一つの大きなLDK空間にリノベーション。
和室の柱と枠を茶色に塗装しているのは、
お分かりでしょうか?
(after)リビングスペース 〜02〜
(after)リビングスペース 〜03〜
床の間には、大柄のレトロチックなクロスを採用。
広いリビングのひき締め役になっているのではないでしょうか?
(after)アンティーク照明
縁側の照明は、奥様が選ばれた大きなアンティーク調のランプ。
ここで、玄関側へ戻ります。
(after)一階 廊下にある扉
廊下のフローリングだけは、
建材の合板フローリングではなく、
松の無垢のフローリングを施工させていただきました。
また、廊下には扉が3ヶ所あるのですが、
壁面と同じクロスではなく、
敢(あ)えてデザイン製の高い金ラメの入った
幾分派手目のクロスで、勝負に出ました!!
勝敗は如何に?
(after)階段周り 〜01〜
無垢フローリングは、
建材の合板フローリングには無い、人の心を癒してくれる
何かがあるように思えます。
(after)階段周り 〜02〜
(after)階段周り 〜03〜
手摺も、大工造りの無垢材へ取替させていただいています。
(after)二階 〜01〜 廊下より書斎を見る
二階廊下から、ご主人様書斎を撮影したもの。
窓には、町家をイメージできる木製格子を造作しました。
(after)二階 〜02〜 廊下の窓
(after)二階 〜03〜 廊下&
(after)二階 〜04〜 手摺のある窓
窓外に有ったアルミ手摺は撤去。
室内側に、腕白な男のお子様がよじ登っていけないように木製格子を取付ました。
上まで伸ばさなかったのは、もしもの時に、ここから脱出できるよう考慮した結果です!
建物全体ではなく部分的な改装で、調和した町家イメージが
どこまで表現できるのかが、
弊社としても、大きな課題の工事でした。
工事前と比較して、
いかがだったでしょうか?
最後になりましたが、
初めてお会いしてから今日に至るまで、
終始、ご協力的に接してくださいます御施主様に
この場をお借りして、
心から御礼申し上げます。
本当に有り難うございます。
Blogged by 小川 還
( 監修 : 松山 一磨)
2014年12月5日 10:40 AM |
カテゴリー:部分から広がる Vol.2 |
コメント(0)
【※写真をクリックすると、拡大されます。】
本日は、築50年以上を経た一軒家の 続報2回目です。
(※初回のブログはコチラ→ VOL.1)
伏見稲荷大社にほど近い、青空につつまれた
レトロな住宅街よりお届けします。
(before)工事中外観と門
下宿として増築された広い二階のある古民家。
増築されるよりもっと以前、おそらくこの家の建築時に造られたと思われる、
京町家を象徴するような杉板と漆喰(しっくい)のコンパクトで
カワイイ歌舞伎門が残っています。
修復箇所の点検と解体作業を同時進行で始めました。
最初に、門の点検からご覧ください。
(before)修復箇所01 門
下宿する学生さん達も出入りした玄関周辺は、
門とお揃いの、屋根や照明のデザインが特徴です。
(before)修復箇所02 玄関
玄関を入ってすぐ正面に造られた学生さん専用の超急勾配!?の
階段を撤去し、飾り梁や木製手摺を造作。
二階窓から光が入る、吹き抜けのある町家スタイルの玄関にしました。
(before → after)玄関の吹き抜け
すぐ下では、左官職人による、石飾りの土間づくりが進行しています。
アート系のお施主様ご夫婦のギャラリーとして、作品やアート、小物などを
飾って楽しんでいただける広い玄関スペースの誕生です。
(before → after)玄関土間 ギャラリースペース
この玄関スペースの掃き出し窓(はきだしまど)に隣接させて、
ぬれ縁(えん)を造作。
庭からお客様を呼び入れたり、座っておしゃべりを楽しめる
昔ながらの憩(いこ)いスペースを造りました。
これは、お施主様からの強いご希望です。
(after)玄関スペース ぬれ縁
玄関入口には、土間から邸内へ昇り降りしやすいように式台を造作。
下には靴を入れる空間を確保しています。
乱雑に靴が並ぶことを避けるための弊社の標準仕様です。
玄関正面の壁には、おもてなしのアートとして、
唐草模様を版木で刷(す)った唐紙(からかみ)を貼り、
天井は、色違いの和紙を市松模様に貼った格天井(ごうてんじょう)に仕上げました。
(after)玄関土間から邸内を見る
さぁ続いて、今回の改装のテーマの 『 Lスタイル空間 』 をご案内します。
改修前の一階は「DK空間」と「和の座敷空間」が
壁と階段で遮断され、ぐるっと回って廊下を通って行き来するという
何とも不便な造りになっていました。
これは、和座敷を特別な場所として重んじる昔ながらの間取り設定に
由来するものだと思われます。
まず、この遮断している壁を解体撤去しました。
次に、明るい南庭に面した、家事動線から外れていて
一番静かな場所にある小さな座敷を広縁とまとめて一部屋にし、
ご家族がゆったりと集える<リビング空間>に設定。
そのリビングとDKの間にある、畳敷きの和室は残しました。
▶ <リビング空間>
▶ <和の座敷空間>
▶ <DK空間>
通常は、この三つの空間が、ちょうど英字のLの形(スタイル)で、
一つの大空間を形成しますが、
その三つの空間を、天井高の引込戸でそれぞれの個別の空間として
間仕切ることができる設計です。
この三つが一つにまとまって、『 LスタイルのLDK空間 』を造っています。
『 LスタイルのLDK空間 』 は、段差の無いバリアフリー(Barrier free)の床で
すべての居室と繋(つな)がっており、
「行き止まりのない回遊式の動線 」を実現しています。
・Lスタイルへ変身!
各部屋を回遊式にぐるぐると移動でき、家事の動きに無駄がないため、
家事や移動の効率もアップ、幼いお子様にも目が届き易くなっています。
南北の庭からの風通しも良くなりました。
こういった大胆な間取りの変更ができるのも、
柱で家を支える日本古来の「在来軸組(ざいらいじくぐみ)工法」で建つ
町家の大きな魅力のひとつかもしれません。
(before → after)行き止まり解消へ!回遊式の Lスタイル
玄関正面のアンティーク建具の出入口から、<リビング空間> へどうぞ。
このアンティーク建具は、この家にあったものをリメイクして再利用しています!
(after)Lスタイルをぐるり 01 リビング〜和の座敷
南面のコーナーには、ご主人様専用の大工造りのデスクを製作。
南庭への開口には、スーパーワイドのテラス窓を採用し、
ふんだんに太陽の光と風が取り入れられるように設計されています。
リビングの北面には、アンティークの2枚建具の収納および
床の間をアレンジしたデザインのテレビコーナーを造作。
煤竹(すすたけ)とカーブを描いた漆喰(しっくい)調の垂れ壁は
隣接する和室の床の間とつり合うよう、町家をイメージしたものです。
(after)オリジナルのデスクと煤竹と漆喰調の垂れ壁
そして、『 LスタイルのLDK空間 』の要所は、各部屋の間仕切り!
壁面収納式の背が高い引戸によって、
建具を開け放ち、普段はL字スタイルの一つの大空間として使用。
建具を閉めれば、個別の部屋が確保できるようになっています。
日常は広々と、また自由に仕切っても使える、フリースタイルのLDK空間です。
暮らしてみたら、いろんな生活スタイルの発見があるのではないでしょうか…?
(after)壁面収納の間仕切り建具01 リビング〜和の座敷
(after)壁面収納の間仕切り建具02 和の座敷〜DK空間
<リビング空間>から、隣りの<和の座敷空間>へどうぞ。
当初から存在する和室は、日本伝統の格式あるスタイルがなじみます。
壁面には珪藻土のクロス、床の間には和紙のクロスを施工。
表面のお化粧だけをリメイクし、デザインはそのままに
往時の姿を蘇(よみがえ)らせました。
(after)Lスタイルをぐるり 02 和の座敷〜DK空間
では、<和室の座敷空間>から、<DK空間>へどうぞ。
L字型の最後のしめくくりは、
水回り( 洗面所・浴室・WC )とガレージへ繋(つな)がる
ダイニング・キッチン(つまりDK空間)です。
(after)ダイニング・キッチン全景(=DK空間)
『 生活しやすい快適な空間造り 』 を目標に、
水回り全部(洗面所・浴室・WC)およびエントランス (玄関と通用口)の
生活動線を、すべて<DK空間>に直結させました。
家事動線は短く、効率良く!
奥様はもちろん、ご家族全員が、無駄なエネルギーを使わず、
楽に暮らせる生活動線を計画し設計しています。
家具もまた、オーダーメイドで造り付けることにより、
デッドスペースが無く能率も良い収納スペースを確保することが可能です。
(after)キッチンのカウンター
キッチンには、レトロ感が溢(あふ)れるモザイクタイルの
対面キッチンカウンターと収納バックカウンターを造作。
天板は、熱と汚れに強いステンレスです。
カウンターのキッチン側には、2列の調味料棚を製作。
小さいながらも、思った以上に有れば便利で嬉しい装備です!
収納バックカウンター内には、コンセントを設(もう)け、
棚はスライド式となっています。
勿論、無駄なスペースが発生しないように、お手持ちの
器具サイズに合わせて造作。
全て、現場の大工造りです!
対面キッチンカウンターに向って立てば、後ろに
冷蔵庫・収納バックカウンター・収納家具(食器棚)が一列に並びます。
では現場の大工造りの、収納家具(食器棚)をご覧ください。
(after)キッチンの収納家具(食器棚)
エアコン位置として、この収納家具の上部が最良なため、
エアコン取付用下地と一緒に造作しました。
既製品の家具では、上手く納まらない部分です。
扉の取手は、輸入雑貨のお店で購入したもので、弊社の在庫が最後となる逸品です!?
オリジナル家具ならではの、お楽しみです!
(after)愛車が見えるダイニング
キッチンやダイニングから、車をご覧になれるプランニング。
「家で、室内から愛車を眺めながら、寛(くつろ)ぎたい。」
というのが、ご主人様からのご要望でした。
そこで、浴室・洗面所・WC を解体撤去し、後ろに下げることでその空間を確保。
せっかくですので、
愛車をご覧になるための窓や建具を木で製作させて頂きました。
ガレージ内の壁面にも無垢の杉板を施工し、癒しある空間に。
ちなみにこの杉板壁の塗装は、ご主人様と弊社スタッフでの D・I・Y 施工です!!
ガレージ内部のコーナーには、車やその他の外回り品を洗うための
流し台スペースも造りました。
屋内ガレージですので、天候を気にすることなく、
作業スペースとしても活用できる空間です。
また、このガレージはDKに直結していますので、お買物の荷物を
楽にキッチンへ取り込むことが可能です。
(after)水回り01 洗面室&お風呂場
続いて、水回りへどうぞ。
<DK 空間> 直結の、水回り(洗面室・浴室・ WC)です。
ダイニング・キッチンから伸びる北庭への廊下に
洗面室・浴室・WC 、の順で配置設計。
廊下出入口には、大正期から昭和初期の町家で実際に使われていた
アンティーク建具をリメイクして設置しています。
この家の持つ町家イメージとピッタリと寄り添い、違和感なく納まってくれました!
WCに施工したホワイト色の花柄模様 (下、中央2枚の写真参照) のクロスは、
奥様からの支給品です。
このクロスの美しい花柄模様を引き立たせるため、他の三方のクロスは、
同系のホワイト無地のクロスを施工させて頂きました。
(after)水回り02 WC
最後に、二階について簡単にご紹介します。
断熱ペアガラスのサッシ窓への取り替えがメインの工事です。
以前、下宿部屋として増築され多くの部屋を有する二階フロアー。
全部で5部屋あります。
各窓には、以前の下宿増築工事の時のものだと思われる、
鉄製の窓建具が入っていました。
重く、動きも悪くなっており、断熱面でも問題があったので
全て交換。
窓さえ直せば、各部屋は普通に使用が可能ですし、
施主様自身のD・I ・Y 施工でのリフォームも可能な状態です。
南側の古い鉄製のバルコニーは、このブログ撮影後に施主様が塗装をされ、
弊社大工の一人と共に、床と屋根の工事をされてリフォームが完成しています!!
玄関の下宿生用の階段を撤去し造った、玄関吹き抜けの上部には、
木製格子の手摺を造作。二階から玄関を見下ろすことが可能です。
幼児が登れないよう、縦格子とし幾分高いめに設定しました。
・二階リフォーム部分について
今回のリノベーションには、
塗装を中心に、施主であるご主人様に工事に参加していただきました。
勿論弊社スタッフのレクチャー(Lecture)付き!?です。
D・I・Y のススメ!?(寸法採寸/家具塗装)
作業のほとんどが経験の無いことで大変だったと思いますが、
終始、にこやかに、気持ち良く参加してくださったご主人様には、
この場をお借りしまして、あらためて御礼申し上げます。
ご協力、本当に有り難う御座いました m(_ _)m
そして、誠にお疲れさまで御座いました。
〜伏見の光景をどうぞ〜
次回VOL.3では、完成写真をお届けいたします。
とりわけ、大きくイメージの変わった町家スタイルの外観を
ご覧頂きたいと思っております!!
ここまでおつきあいいただき、ありがとうございました。
Blogged by 小川 還
( 監修 : 松山 一磨)
2014年11月27日 12:55 AM |
カテゴリー:Lスタイル VOL.2 |
コメント(0)