『 最近の記事 』
京都市上京区西陣の京町家リノベーション。完結編(後編)をお届けします。
「実際に住んでいる町家にお客様をお迎えし、アットホームなおもてなしを」。
施主様が長年温めてこられたコンセプトの下に、観光・食事・鑑賞が楽しめるプライベート空間「あそんでいきなはれKYOTO」として生まれ変わりました。
前回までのお話はこちら→
vol.1
vol.2
vol.3
vol.4
vol.5
前回vol.5では、おもてなしの中心となる華やかな「ダイニングキッチン」をご紹介しました。
その奥に広がるのは、京町家らしい座敷と緑鮮やかなお庭の景色です。
庭に面した開口は、できるだけ広く取ることで、最大限の視界と光、風を取り込んでいます。
座敷は、おもてなしの場として、また舞妓さんや芸妓さんを招いてのお座敷遊びにも使われます。
床には設備を入れていますので、畳を一部上げれば掘り炬燵としても使用できます。
座敷と縁側の境の欄間には「黒竹(くろちく)の欄間」を採用しました。
黒竹とは竹の一種で、古くから建材や工芸品などに利用されてきた、素材本来の黒色が人気の素材です。
2mほどの黒竹のうち、最も細い先端30cmだけを選び抜きます。
それを職人の手で「一・二・三(ひふみ)」の間隔で並べていきます。
先端以外の太い部分は、あえて使用しません。
太い部分が入るとどうしても繊細さに欠けてしまうためです。より美しい意匠を求めるが故のこだわりです。
黒竹の後ろには、曇り調のカッティングをグラデーション状に施したガラスを嵌めています。黒竹の欄間を引き立てるとともに、美しい化粧を施した縁側の軒裏が、室内からも見えるようにしています。
最後に、庭についてもお伝えします。
吟優舎の町家リノベーションにおいての造園は、設計のコアとなる重要な部分です。
植栽はもちろん、灯籠や蹲(つくばい)、手水鉢(ちょうずばち)、石の一つまで自社で取り揃え、自社でプランニングし、専門の造園職人さんと一緒に作庭しています。
こちらの造園では、施主様がご先祖様から大切に受け継がれてきた庭石が最も美しく見えるよう、専門の職人さんと共に作庭いたしました。
築100年を超える京町家のリノベーション。
弊社としても多くのチャレンジがありながらも、お客様の温かいご協力のもと、ついに完成することができました。
離れに住まわれながらの工事は、大変なご苦労であったことと思います。
終始温かくまた忍耐を持ってご対応下さった施主様には、心より深くお礼申し上げます。
誠に有難う御座います。
引き続き末永い御贔屓の程、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
blogged by 松山一磨 & 黒川京子
歴史的意匠建造物のプライベート空間、贅沢で優雅な「あそんでいきなはれKYOTO」様。
舞妓さんとのお座敷遊び体験など、非日常な京都時間を楽しめる場所となっています。詳しくはホームページをご覧ください。
『あそんでいきなはれKYOTO』様のホームページはこちらをクリック
2025年1月23日 5:55 PM |
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2002年(平成14年)に「歴史的意匠建造物」、2024年(令和6年)には「歴史的風致形成建造物」の指定を受けた、築100年を超える京町家リノベーション。
いよいよ、完成編(前編)をお届けします。
前回までのお話はこちら→
vol.1
vol.2
vol.3
vol.4
「観光・食事・鑑賞」が楽しめるプライベート空間 『あそんでいきなはれKYOTO』として新しく生まれ変わり、玄関横の壁には切文字看板もつけられました。
「おうちへ遊びにおいでよ」というコンセプトを京言葉で表現した店名。
そして施主様自らデザインされたロゴマーク(チューリップとAの文字をイメージ)が、切文字で表現されています。
チューリップの花言葉は「思いやり」、Aはアットホームを表し、アットホームなおもてなしができたらという施主様の思いが込められています。この切文字看板設置も、吟優舎でお手伝いさせていただきました。
玄関扉を開ければ土間、その隣の部屋はダイニングキッチンへと再構成。
工事前は畳の四畳半だったため、ずいぶんと印象が変化しました。
建物の外観は趣のある京町家ですが、一旦扉を開けるとおもてなしにふさわしい華やかさが広がります。古さと新しさがマッチしているのではないでしょうか。
vol.4でお伝えした、アイランドキッチンです。
ふだんはご家族のキッチンとして使われていますが、おもてなしの際にはここがお客様との会話の中心に。時には、出張シェフが腕を振るうこともあります。
モダンなタイルが目を引くこちらの壁。
棚の板を先に組み込んでいるので、職人がタイルをカットし、繋がっているかのように丁寧に貼り込みました。職人ならではの技が生きています。
こちらが、ダイニングキッチンの全体です。
瀟酒なダイニングから奥へと視線が広がり、奥庭の緑がアイストップに。
立派なシャンデリアが輝く内装は、施主様のこだわりが結集した部分。全てを新しくするのではなく、残すべき良いものは残し、新しいものとなじむよう磨き上げてから再設置しています。
ダイニングキッチンと座敷を分けるのは、 3枚引き戸の京唐紙の襖。その横には、晒竹(さらしたけ)のパーテーションを設置しました。
晒竹(さらしたけ)のパーテーションは、完全に目線を塞ぐのではなく、適度に目線を遮りながらも向こう側が見えるため、奥行きを感じさせることができるポイントとなっています。
ランダムに並ぶ節が美しく、オブジェのような存在感も併せ持ちます。
現代的なインテリアと違和感なく調和しているのではないでしょうか。
今回はここまでのご紹介とさせていただきます。
完成編(後編)をお待ちくださいませ。
blogged by 黒川京子
2025年1月8日 7:02 PM |
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新年明けましておめでとうございます。
旧年中のご愛顧を感謝いたしますとともに
本年の皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
本年も謙虚な気持ちを忘れることなく、
「お客様に感動して頂く」
という弊社の社是(しゃぜ)が叶うよう
全員で日々の仕事を大切にしていきたいと祈念しております。
✤お知らせ
本年より、定休日を【土日祝】に変更いたしました。
ご予約いただければ、お打ち合わせ等は可能でございます。
何卒よろしくお願い申し上げます。
2025年1月6日 4:05 PM |
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施主様から、素敵なお庭の写真と嬉しいメッセージを頂きました。
色づいた紅葉とともに、丁寧な暮らしを楽しんでいらっしゃることが伝わってきます。
吟優舎では、ご契約が済むと施主様とのグループLINEを作ります。LINEグループは竣工後も残し、どんな些細なことでもお客様がご相談できる体制を心がけています。ご相談だけでなく、このように季節のメッセージを送ってくださることもあり、私たちも大変楽しみに拝見しています。
後に、追加のお写真とメッセージもいただきました。
「この美しい紅葉をこれから毎年見ることが出来るのかと思うととても贅沢です
ツワブキの花の写真も撮ってみました
可愛らしい様子に優しい気持ちになりました
葉も生き生きしており これからの成長が楽しみです」
大切に住まわれている様子は、私たちの大きな励みになります。誠に有り難うございます。
blogged by 松山一磨 & 黒川京子
2024年12月19日 5:43 PM |
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お客様が、ご依頼の経緯や施工の感想をお書きくださいましたので、ご紹介いたします。
【京都市左京区上高野 遠矢様より】
リフォームの完成した新しい我が家の印象はまるで変わっていました。生き生きと明るい気に満ちて生まれ変わり、引越しへの不安が吹き飛び、新しい生活への夢と希望が胸一杯に広がりました。
この度は街中の錦小路通りの自宅から郊外の上高野の築40年の古家への引越しに当たり、リフォームを吟優舎さんにお願いしました。
感性があり良心的な京都市内の工務店さんをネット検索し何件かヒットしましたが、感性も素晴らしく、リフォーム項目のプライス表が珍しく明記してある吟優舎さんのHPにピンと来て連絡いたしました。
直ぐに社長自ら現場監督をして頂いたスタッフさんとお二人で現場に飛んで来られ、自己紹介が終わるや否や担当の不動産屋さんに許可を求められて、劣化の進んだ1階座敷の畳を上げられて床下へ潜り込まれ画像を撮り始められたのです。その迅速な行動と取り組みに感動を覚え、「やっぱり当たりだ!!」と胸を撫で下ろしました。
厳しい予算組の中、社長の「とてもいい家を選ばれているので大掛かりな変更やリノベよりもお手入れと修復、内装の一新で良くなりますよ」とアドヴァイスを頂き、外壁と各下地の修復と内装の一新で生まれ変わりました。
床下下地も納得ゆくまでやり直されて、内装の中心となる聚落(じゅらく)の塗り替え、クロス、天井、床材も調和の中に感性と遊び心がぴかりと光る愉しいチョイスでした。
2階座敷にピアノを上げるので、床補強の為8畳のうち2畳を板張りにして頂き、下地の部分の画像確認をさせて頂きました。従来の倍ほどの太さの下地材がまた倍ほどの本数で打たれていました。
劣化の進んだ1階座敷の下地も同じく修復して頂き、洗面風呂場からキッチンへの導線上も歩くと床が軋むので修復を何度か重ねて頂きました。
表門と玄関前の敷石と玄関横のガレージに高圧洗浄を掛けてもらい、塀も新しく塗装して頂き、とても美しくなり大満足です。
築40年ですからこれからも定期的なお手入れは必要だと思っています。愛情を込めてこの家と共に熟成していきたいと思っています。
これからも長いお付き合いをどうぞよろしくお願い申し上げます。
最後にどうしてもお伝えしたかったことを追記しておきます。
スタッフさんが全員素晴らしかったです。
タイムリーな連絡を頂き、女性スタッフの方々挨拶回りから現場にも足を運んで頂き、適切な助言をされていました。
我が家の現場監督さんは特に素晴らしく追加工事が終わったその後までガレージのセメントの修復を黙々とやってお帰りになりました。
心から感謝致しております、ありがとうございました。
吟優舎さんの事務所が素晴らしいです。
山際の建物は見事な和モダンとレトロな洋風山小屋風が溶け合う作りで、山側は壁一面の窓からの自然が打ち合わせを和ませてくれます。
社長は「遊んで作りました」と仰いましたが、これぞ最強のモデルルームだと感動しました。
遠矢様からのお声をご紹介しました。
大切なお家のリノベーションを任せてくださり、さらにはこのようなメッセージをくださいますこと、大変嬉しく、また大きな励みになります。
ご近所の皆様のお声やお孫様の可愛らしい様子もお聞かせくださり、心が温まる思いです。深くお礼を申し上げます。
お客様に感動していただくことを目標に、今後も社員全員で日々の仕事を大切にしてまいります。 誠にありがとうございます。
blogged by 松山一磨 & 黒川京子
2024年12月16日 3:15 PM |
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